ふたつの円は月。
誰もが見ることのできる黄色い月と、1Q84の世界にいる人にしか見えない緑色の月。
久しぶりに抽象画を描いた。
村上春樹の『1Q84』を読んで、その作品の中に何度も出てくるヤナーチェックの『シンフォニエッタ』を聞いて、体中から強い創作意欲が湧き出てきた。
『シンフォニエッタ』は『1Q84』を曲にしたらこんな感じ、という曲。
それぐらい『1Q84』という小説にぴったりな曲だと私は思う。
力強いんだけど優しく、堅いんだけど柔らかく、明るいんだか物悲しいんだか分からない曲。私の語彙ではとても表現し切れない。
私は小説と曲の感動を絵にしたかった。
活字から溢れるイメージ、曲から刺激されるイメージ。
体が描きたくてうずうずして喜んでいるのが分かった。
そういう風にして生まれた絵。
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